特集 ここが聞きたい―泌尿器科外来における対処と処方
2.神経因性膀胱障害と尿失禁
■尿失禁
【切迫性尿失禁】
40.トイレに行くまでに尿が漏れてしまうという50歳の女性患者です。対処と処方について教えて下さい。
影山 慎二
1
1しお医院
pp.144-145
発行日 2005年4月5日
Published Date 2005/4/5
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413100248
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1 診療の概要
設問からだけでは,問診を詳しく行なわないと腹圧性の尿失禁も合併している混合性の尿失禁かもしれないが,切迫性尿失禁が主体であると考え,処方などについて述べる。
切迫性尿失禁は,文字通り切迫感(urgency)を伴う尿失禁である。切迫感はICSの定義によれば,急に起こる,抑えられないような強い尿意であり,我慢することが困難なものである1)。過活動膀胱(OAB)の一部として(図1),今後その疾患の概念が一般市民に普及するにつれ,治療患者が増加する疾患の1つであると考えられる。
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