特集 ここが聞きたい―泌尿器科検査ベストプラクティス
A.一般臨床検査法
■診察法
【陰茎の診察】
3.陰茎診察のポイントと注意点について教えて下さい。
下田 次郎
1
1岩手県立胆沢病院泌尿器科
pp.26-29
発行日 2006年4月5日
Published Date 2006/4/5
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413100050
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1 陰茎は見てみなければわからない
患者にとっては羞恥心の強い部位であるが,必要があれば迷わずに観察する。診察ベッドに臥床させ,外陰部全体がよく観察できるように下半身の衣類を十分に脱がせて診察を行うようにする。若年の患者では,女性看護師の目に神経質になる場合があるので,診察の障害となるような場合はカーテンやスクリーンを使用するか,看護師に席を外してもらう配慮も必要である。また,診察中に勃起してしまった場合もあえて反応せず,淡々と必要な診察を続ける。
陰茎の診察では,陰茎包皮や陰茎軸部の視診後,包皮を反転して亀頭部を露出し,外尿道口の位置や形状を確かめ,腫瘍や皮疹,水疱,潰瘍,分泌物の有無などを観察する。触診では,硬結や圧痛の有無,尿道の圧迫後の尿道分泌物の有無などを観察する。
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