特集 ここが聞きたい―泌尿器科検査ベストプラクティス
A.一般臨床検査法
■病歴聴取
【病歴聴取】
1.病歴聴取のポイントと注意点について教えて下さい。
下田 次郎
1
1岩手県立胆沢病院泌尿器科
pp.18-22
発行日 2006年4月5日
Published Date 2006/4/5
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413100048
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
1 予診を行っておくこと
新規患者の診察において十分な病歴聴取は大変重要なことであるが,混雑した外来で病歴聴取にかけられる時間はごく限られているのが現実である。一方で,患者は長い待ち時間を持て余していることが多いので,待ち時間中に問診票を書いてもらうことも有効である(図1)。あらかじめ情報を得ておくことにより,検査の指示も円滑に進められるし,簡潔な診察を可能にするとともに,会話の苦手な患者や診察室で話しにくい症状などについてもある程度の情報を前もって得ることができる。また,問診票には,既往歴や現在受けている治療,アレルギー歴なども記してもらい,女性の場合には妊娠の可能性や授乳の有無などについてもチェックする項目を設けておけば,聞き漏らす危険性を減らし,患者情報の収集における責任を患者自身にも担ってもらう意義があると考えている。
Copyright © 2006, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.