Japanese
English
症例報告
外傷性瘢痕より生じた左中指有棘細胞癌の1例
A case of squamous cell carcinoma on the injured sear of the left middle finger
藤井 紀和
1
,
杉浦 久嗣
1
,
上原 正巳
1
,
土井 秀明
2
,
小川 豊
2
Norikazu FUJII
1
,
Hisashi SUGIURA
1
,
Masami UEHARA
1
,
Hideaki DOI
2
,
Yutaka OGAWA
2
1滋賀医科大学医学部皮膚科学教室
2関西医科大学形成外科学教室
1Department of Dermatology, Shiga University of Medical Science
2Department of Plastic Surgery, Kansai Medical University
キーワード:
外傷性瘢痕
,
難治性潰瘍
,
有棘細胞癌
Keyword:
外傷性瘢痕
,
難治性潰瘍
,
有棘細胞癌
pp.561-563
発行日 2002年6月1日
Published Date 2002/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412904015
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62歳,男性.約8年前,琵琶湖で漁をしているとき,魚の背びれで左中指に外傷を受け,治癒後に角化性結節が生じた.初診の約1週間前より同部に皮膚潰瘍が出現.約2か月間保存的治療を行ったが,難治のため皮膚生検を施行し,有棘細胞癌と診断した.所属リンパ節転移も認めた.原発巣の手術療法,放射線療法,化学療法を行ったが,リンパ節郭清は患者の希望で施行しなかった.瘢痕を発生母地とする瘢痕癌は他の有棘細胞癌に比べて予後が悪いとの報告がある一方で,予後が比較的よいとの報告もみられる.当科における外傷,熱傷瘢痕癌について考察も含めて報告する.
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