Japanese
English
特集 最近のトピックス Clinical Dermatology 2002
3.新しい検査法と診断法
定量的軸索反射性発汗試験(QSART)
Quantitative sudomotor axon reflex test
江石 久美子
1
,
竹中 基
1
,
片山 一朗
1
Kumiko EISHI
1
,
Motoi TAKENAKA
1
,
Bae Sang Jae
1
,
Ichiro KATAYAMA
1
,
LEE Jeong Beom
2
1長崎大学大学院医学研究科神経感覚医学講座皮膚科学分野
2Department of Immunology, Korea University School of Medicine
1Division of Dermatology, Department of Neurosensory Medicine, Nagasaki University Graduate School of Medicine
キーワード:
アトピー性皮膚炎
,
Sjögren症候群
,
定量的軸索反射性発汗試験(QSART)
,
発汗機能
,
節後性交感神経
Keyword:
アトピー性皮膚炎
,
Sjögren症候群
,
定量的軸索反射性発汗試験(QSART)
,
発汗機能
,
節後性交感神経
pp.73-76
発行日 2002年4月10日
Published Date 2002/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412903931
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アトピー性皮膚炎(AD)の発汗機能を検討するために,定量的軸索反射性発汗試験(QSART)を用いて成人AD患者前腕皮疹部と無疹部の発汗機能を調べた.QSARTは軸索反射性発汗に基づく検査法であり,より定量的に汗を測定することができる.AD患者18例,健常人40例に対しアセチルコリン(ACh)のイオントフォレーシス刺激後,発汗までの発現時間,発汗量(AXR),ACh直接刺激による発汗量(DIR)を測定した.AD患者は健常人より有意に発現時間の延長がみられ,AXRは有意に減少しており,どちらも皮疹部において顕著であった.一方,DIRはやや減少していたが,大きな低下は認めなかった.また,治療により発現時間およびAXRは改善傾向がみられた.このことより,ADでは節後性の交感神経機能低下が示唆された.
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