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特集 最近のトピックス2005 Clinical Dermatology 2005
4. 皮膚疾患治療のポイント
シリコンゲルシートによるケロイドの治療
Silicone gel sheeting in the treatment of keloid scars
江石 久美子
1
,
清水 和宏
2
,
片山 一朗
3
Kumiko EISHI
1
,
Kazuhiro SHIMIZU
2
,
Ichiro KATAYAMA
3
1道ノ尾病院皮膚科
2長崎大学大学院医歯薬学総合研究科皮膚病態学分野
3大阪大学大学院医学系研究科分子病態医学皮膚科学講座
1Department of Dermatology,Michinoo Hospital
2Department of Dermatology,Nagasaki University Graduate School of Graduate School of Biomedical Sciences Science
3Department of Dermatology,Osaka University Graduate School of Medicine
キーワード:
シリコンゲルシート
,
シカケア(R)
,
ケロイド
,
肥満細胞
,
アポトーシス
Keyword:
シリコンゲルシート
,
シカケア(R)
,
ケロイド
,
肥満細胞
,
アポトーシス
pp.123-127
発行日 2005年4月1日
Published Date 2005/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412100146
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要約
シリコンゲルシートによる密閉療法は簡便で副作用も少ないために,肥厚性瘢痕・ケロイドの治療法として多くの臨床報告がされている.今回,ケロイドに対してシリコンゲルシート(シカケア (R))を貼布し,疼痛,そう痒感,ケロイドの隆起,赤色調を4週ごとに24週観察した.また治療前後の組織を採取し,肥満細胞数の変化とFas抗原を比較検討した.自覚症状である疼痛とそう痒感は治療開始後早期に改善し,12週後には消失した.ケロイドの隆起と色調の改善には12週以上を要した.治療開始24週後の組織肥満細胞数は有意に減少していた.線維芽細胞のFas抗原発現は増強していた.シリコンゲルシートによるケロイド治療は安全性が高く,特に疼痛やそう痒に有効な治療と考え,積極的に試みる治療の1つであると考えている.
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