Japanese
English
症例報告
ステロイド外用剤が著効したblastomycosis-like pyodermaの1例
A case of blastomycosis-like pyoderma successfully treated with steroid ointment
足立 準
1
,
毛利 有希
1
,
庄田 裕紀子
1
,
羽白 誠
1
Jun ADACHI
1
,
Yuki MOHRI
1
,
Yukiko SHODA
1
,
Makoto HASHIRO
1
1関西労災病院皮膚科
1Department of Dermatology, Kansai Rohsai Hospital
キーワード:
blastomycosis-like pyoderma
,
膿皮症
,
ステロイド外用
Keyword:
blastomycosis-like pyoderma
,
膿皮症
,
ステロイド外用
pp.144-147
発行日 2002年2月1日
Published Date 2002/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412903847
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57歳,女性.初診の約10年前より,左上腕,右下腿に毛包炎様膿疱が出現し,しだいに遠心性に拡大した.左上腕は瘢痕治癒したが,右下腿部では,中央部は瘢痕治癒し,辺縁が暗赤色調で隆起性の増殖性局面を呈し,堤防状となり,圧すると膿汁が排出された.組織学的所見では,表皮突起の延長を伴う表皮増殖,小円形細胞を含む表皮内膿瘍および真皮に埋没した扁平上皮細胞巣がみられた.真皮上層では好中球,リンパ球の浸潤,出血が認められた.細菌培養ではE.coliなどが検出された.臨床像,組織像よりblastomycosis-like pyodermaと診断し,硫酸ゲンタマイシン配合吉草酸ベタメタゾンの外用,次に抗生物質の全身投与を施行するも効果なく,フルオシノニドの外用に変更したところ,治癒傾向を示した.同症の報告は比較的稀と思われた.
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