Japanese
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特集 皮膚真菌症の新しい治療戦略
臨床研究
爪白癬に対するイトラコナゾール治療後の長期観察
Long-term post-treatment follow-up of onychomycosis treated with itraconazole
飯田 利博
1
,
西山 千秋
2
,
山口 全一
3
,
鈴木 啓之
3
Toshihiro IIDA
1
,
Chiaki NISHIYAMA
2
,
Zen-ichi YAMAGUCHI
3
,
Hiroyuki SUZUKI
3
1金丸医院皮膚科
2日本大学短期大学部食物栄養学科
3日本大学医学部附属練馬光が丘病院皮膚科
1Devision of dermatology, Kanemaru-iin
2Department of Food & Nutrition Junior College Nihon University
3Department of Dermatology, Nihon University Nerima-Hikarigaoka Hospital
pp.25-30
発行日 2001年12月10日
Published Date 2001/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412903779
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はじめに
最近マスコミなどで生活の質向上(QOL)が唱えられるにつれ,爪の治療を目的に医療施設を訪れる患者が徐々に増えてきている.またその中に占める爪白癬患者の割合も高い.一方,爪白癬は比較的長期の治療期間を要し,難治性のものが多いため,その治療には少なからず苦慮している.
近年,この爪白癬に対し従来のグリセオフルビンに代わり,イトラコナゾール(1993年)をはじめ,テルビナフィン(1997年)やフルコナゾール(1989年)などの優れた経口抗真菌薬が次々に開発され,それぞれ治療効果をあげている.これら抗真菌薬の中でもイトラコナゾールは優れた選択毒性,広い抗菌スペクトラム,高い抗菌活性,また優れた組織移行性を有し,爪白癬ばかりでなく皮膚真菌症に対しても広く使用されている.しかしながら,その爪白癬に対する本薬剤を用いた最も効率的で有効な治療方法の確立はいまだなされていない.
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