Japanese
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特集 皮膚真菌症の新しい治療戦略
臨床研究
イトラコナゾール連続療法における爪伸長速度の検討
A preliminary study of assessment of nail growth in patients with continuous itraconazole therapy for onychomycosis
川田 暁
1
Akira KAWADA
1
1近畿大学医学部皮膚科
1Department of Dermatology, Kinki University School of Medicine
pp.31-34
発行日 2001年12月10日
Published Date 2001/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412903780
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はじめに
爪真菌症は患者にとって特にQOLの低下がみられる皮膚疾患の一つである1).したがって,爪真菌症の中で多くを占める爪白癬を根治的に治癒させることは極めて重要である.現在,爪白癬の根治的治療としてはイトラコナゾールやテルビナフィンなどの新しい抗真菌剤による内服治療が主流になりつつある.これらの薬剤は従来の経口抗真菌剤であるグリセオフルビンよりも臨床効果が高く,治癒率も高いとされる.しかし,日常の診療においてこれらの薬剤で治療しているにもかかわらず,爪の伸長が遅く効果の不十分な例をしばしば経験する.爪の伸長速度が経口抗真菌剤の効果にどのように影響するのか,また経口抗真菌剤内服によって爪の伸長速度が変わるのかなどの疑問に答えうる研究は少ない.そこで,筆者らはイトラコナゾールを連続で内服した爪白癬患者において,爪の伸長速度と臨床効果について検討したので,ここに報告する.
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