Japanese
English
症例報告
ケラトアカントーマ様の経過を呈した有棘細胞癌の1例
A case of squamous cell carcinoma showing a keratoacanthoma-like clinical course
小芦 雄介
1
,
苅谷 清徳
1
,
細川 裕子
1
,
辻 卓夫
1
,
竹市 夢二
2
,
鈴木 賢二
2
Yusuke KOASHI
1
,
Kiyonori KARIYA
1
,
Yuko HOSOKAWA
1
,
Takuo TSUJI
1
,
Yumeji TAKEICHI
2
,
Kenji SUZUKI
2
1名古屋市立大学医学部皮膚科学教室
2名古屋市立大学耳鼻咽喉科学教室
1Department of Dermatology, Nagoya City University Medical School
2Department of Otolarvngology, Nagoya City University Medical School
キーワード:
有棘細胞癌
,
ケラトアカントーマ
,
自然消退
Keyword:
有棘細胞癌
,
ケラトアカントーマ
,
自然消退
pp.809-811
発行日 2001年9月1日
Published Date 2001/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412903698
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67歳,男性.初診の約1か月前に鼻の紅色丘疹に気づき,急速に増大した.初診時,鼻に径16mm大,弾性硬の紅色腫瘤を認め,生検後もさらに増大した.組織所見ではほとんどは高分化な有棘細胞様細胞からなっていたが,深層部では腫瘍胞巣は細かく索状になり,浸潤性に増殖していた.有棘細胞癌またはケラトアカントーマと考え,小範囲切除,放射線治療を行ったが再発した.その組織像から有棘細胞癌再発と診断し,拡大切除術を施行したが,全切除標本の組織では腫瘍細胞はほとんどなく,消退傾向を示していた.経過はケラトアカントーマ様であるが,組織学的には有棘細胞癌と考えた.
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