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特集 最近のトピックス2003 Clinical Dermatology 2003
4.皮膚疾患治療のポイント
ケラトアカントーマは経過観察とすべきか?
Is there any advantage to waiting for spontaneous regelssion of keratoacanthoma to occur ?
武藤 潤
1
,
大畑 恵之
1
,
斎藤 京
1
,
上野 和子
2
Jun MUTO
1
,
Yoshiyuki OHATA
1
,
Hitoshi SAITO
1
,
Wako UENO
2
1稲城市立病院皮膚科
2上野皮膚科
1Division of Dermatology,Inagi Municipal Hospital
2Ueno Dermatology Clinic
キーワード:
ケラトアカントーマ
,
有棘細胞癌
,
口唇
,
治療
Keyword:
ケラトアカントーマ
,
有棘細胞癌
,
口唇
,
治療
pp.145-148
発行日 2003年4月1日
Published Date 2003/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412101248
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ケラトアカントーマ(keratoacanthoma:KA)は,露光部,特に高齢者の顔面に好発する良性皮膚腫瘍である.その臨床像は非常に特徴的であり,中心臍窩を有する噴火口に似た角化性丘疹が急速に増大し,数か月後にはしばしば自然退縮する.しかしながら,KAと高分化型有棘細胞癌(squamous cell carcinoma:SCC)は病理組織像が類似し,鑑別が困難な場合が時にある.本稿では筆者らが経験した上口唇に生じたKAの症例を供覧するとともに,KAの治療方針について検討した.自験例のごとく臨床および病理組織像からKAと考えられてもSCCとの鑑別が難しい症例では,放置して自然退縮を期待する経過観察ではなく,SCCに準じて治療すべきであると考えた.
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