Japanese
English
症例報告
手術侵襲により誘発されたと考えられる痛風結節の1例
A case of tophi, probably induced by operative stress
関 姿恵
1
,
野口 幹正
1
,
石川 治
2
Chie KAN
1
,
Mikimasa NOGUCHI
1
,
Osamu ISHIKAWA
2
1前橋赤十字病院皮膚科
2群馬大学医学部皮膚科学教室
1Division of Dermatology, Maebashi Red Cross Hospital
2Department of Dermatology, Gunma University School of Medicine
キーワード:
痛風
,
痛風結節
,
手術侵襲
Keyword:
痛風
,
痛風結節
,
手術侵襲
pp.404-406
発行日 2001年5月1日
Published Date 2001/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412903591
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58歳,男性.開腹術後に痛風結節とともに痛風発作を生じた1例を報告した.術直後より発熱と関節腫脹が出現し,創二次感染ないしは蜂窩織炎を疑われて抗生物質の投与を受けていたが,続いて複数の関節背面に結節を生じた.偏光顕微鏡にて吸引内容物中に尿酸塩結晶を確認したことより痛風結節を伴う痛風発作と診断した.痛風治療薬投与により,発熱,皮疹は速やかに軽快した.痛風発作は皮膚科日常診療で遭遇する機会は少ないが,術後に発熱と関節部の発赤,腫脹をきたした患者では念頭におくべき疾患であり,偏光顕微鏡による吸引内容物の確認が迅速な診断には有用である.
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