Japanese
English
原著
連日の温浴により軽快したコリン性蕁麻疹—本症の発症機序ならびに治療効果発現機序の考察
Cholinergic urticaria improved by daily hot bath:The analysis of its etiology
山岸 知生
1
,
相場 節也
2
,
田上 八朗
2
Tomoo YAMAGISHI
1
,
Setsuya AIBA
2
,
Hachiro TAGAMI
2
1東北大学医学部
2東北大学大学院医学系研究科内科病態学講座皮膚科学分野
1Tohoku University School of Medicine
2Department of Dermatology, Tohoku University School of Medicine
キーワード:
コリン性蕁麻疹
Keyword:
コリン性蕁麻疹
pp.9-12
発行日 2001年1月1日
Published Date 2001/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412903439
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症例は21歳,男性.1997年2月から発汗時の疼痛と,蕁麻疹出現を訴えて受診した.薬剤は無効で,夏季や激しい症状出現後に一時的に軽快した.最終的にコリン性蕁麻疹と診断した.1998年2月,発汗するまで連日温浴したところ日毎に症状が軽減し,以後1年間寛解状態であった.1999年4月,入浴習慣中止の上で運動誘発試験を施行し,軽度ながら蕁麻疹が出現した.病理組織像で血管内の好中球の集簇,表皮部汗管の拡張が認められた。本疾患と不応期,寛解の関係を論じ,温浴により角層内における汗管閉塞を除去したことが寛解導入に至らしめたと考えられた.
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