Japanese
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症例報告
ナローバンドUVBが奏効した環状肉芽腫の3例
Three cases of granuloma annulare successfully treated with narrow band UVB phototherapy
梅田 直樹
1
,
平川 佳葉子
1
,
森川 博文
1
,
野田 英貴
2
Naoki UMEDA
1
,
Kayoko HIRAKAWA
1
,
Hirofumi MORIKAWA
1
,
Hideki NODA
2
1広島県厚生農業協同組合連合会廣島総合病院皮膚科
2広島市立安佐市民病院皮膚科
1Division of Dermatology, JA Hiroshima General Hospital, Hatsukaichi, Japan
2Division of Dermatology, Hiroshima City Asa Citizens Hospital, Hiroshima, Japan
キーワード:
環状肉芽腫
,
ナローバンドUVB
,
紫外線
Keyword:
環状肉芽腫
,
ナローバンドUVB
,
紫外線
pp.411-417
発行日 2017年5月1日
Published Date 2017/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412205117
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要約 症例1:75歳,男性.初診5か月前より左上背部,右上腕に環状紅色局面が出現した.症例2:11歳,女児.初診2週間前に左外果に環状紅色局面が出現し,その後,四肢にも同様の皮疹が出現した.症例3:63歳,男性.初診3年前より右手背に環状紅色局面が出現した.3症例とも病理組織学的に環状肉芽腫と診断した.いずれの症例もステロイドの外用だけでは改善せず,ナローバンドUVBを併用することで皮疹は略治した.ナローバンドUVBが有効であった環状肉芽腫の症例報告を検討すると病変が浅層にあるほど略治までの紫外線照射量が少ない傾向にあった.紫外線治療の作用機序として紫外線の真皮深達度範囲内で組織球,リンパ球に細胞毒性効果を発揮する直接的効果と,表皮のLangerhans細胞からIL-10を遊離させてマクロファージを抑制する間接的な効果が考えられており,病変の深度が略治までの紫外線照射量と相関している可能性を考えた.
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