Japanese
English
症例報告
皮膚症状より診断された運動発達遅滞を伴ったNoonan症候群の1例
A case of Noonan syndrome with motor retardation diagnosed from skin sign
竹中 基
1
,
片山 一朗
1
,
計盛 幸子
2
Motoi TAKENAKA
1
,
Ichirou KATAYAMA
1
,
Sachiko KAZUMORI
2
1長崎大学医学部皮膚科学教室
2健康保険諌早総合病院皮膚科
1Department of Dermatology, Nagaski University School of Medicine
2Division of Dermatology, Isahava Health Insurance General Hospital
キーワード:
Noonan症候群
,
先天性心疾患
,
運動発達遅滞
Keyword:
Noonan症候群
,
先天性心疾患
,
運動発達遅滞
pp.461-464
発行日 2000年5月1日
Published Date 2000/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412903268
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1歳,男児.顔面や四肢の粟粒大の強い瘙痒を伴う常色丘疹の多発を主訴に受診した.両親,同胞に類症はない.妊娠中毒症のため,帝王切開で出生するも出生時は皮膚症状以外異常を認めなかった.生後3日目に心雑音を指摘され,心室中隔欠損と肺動脈狭窄が確認された.1997年7月からは肥大型心筋症(閉塞型)も確認され,いずれも経過観察中である.また,生後10か月からは運動発達遅滞を認めている.常色丘疹は生直後より認めた.初診時,上背部,両上肢外側,両耳介,両頬部に瘙痒を伴う粟粒大までの常色の毛孔性苔癬様の角化性丘疹の多発を認めた.また低身長(−1.7SD),両眉毛の消失,両眼隔離,両眼瞼下垂,左内斜視,耳介低位,耳介変形,翼状頸,外反肘,停留睾丸を認めた.染色体は正常核型を示したため,皮膚症状やその他身体的特徴よりNoonan症候群と診断した.
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