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特集 最近のトピックス Clinical Dermatology 2000
4 皮膚疾患治療のポイント
男性型脱毛症治療の可能性
Management of androgenic alopecia, up-to-date
荒瀬 誠治
1
Seiji ARASE
1
1徳島大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, School of Medicine, The University of Tokushima
キーワード:
男性型脱毛症の治療
,
男性ホルモン
,
毛母細胞
,
毛乳頭細胞
,
ミノキシジル
Keyword:
男性型脱毛症の治療
,
男性ホルモン
,
毛母細胞
,
毛乳頭細胞
,
ミノキシジル
pp.123-127
発行日 2000年4月15日
Published Date 2000/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412903222
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男性型脱毛症とは,思春期過ぎの男性の頭頂部から前頭部の硬毛が軟毛へと転換し細く短くなり(ミニチュア毛包化),成長期も短くなり,毛包のメラニン産生も減り軟毛も見え難くなり,休止期から成長期に移行しない毛包も増え,最終的には毛髪数も少なくなる変化である.毛包と男性ホルモンの関係,毛包の生物学的特性より,理論的に考えられる治療法としては,1.毛を太くする,2.毛包に直接働き毛伸長を促す,3.毛包周辺の環境改善により毛母細胞分裂を促進する,4.成長期を延長することで毛伸長を促進する,5.局所で男性ホルモン作用や活性を不活化することで進展を妨げる,などがある.個々について現在の状況を述べるとともに,売出し中のミノキシジル製剤の効能・効果,将来売り出される可能性のある5α-リダクターゼ阻害剤についても述べた.我々は本症を皮膚の個性(正常の変化)ではなく病態そのものと考え,治療に踏み出す必要がある.
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