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特集 最近のトピックス2010 Clinical Dermatology 2010
5. 皮膚科医のための臨床トピックス
毛包が壊れても発毛する?―毛包再生の最前線
Regeneration of the hair/hair follicle
荒瀬 誠治
1
Seiji ARASE
1
1徳島大学大学院ヘルスバイオサイエンス研究部皮膚科
1Department of Dermatology,Institute of Biosoiences,The University of Tokushima Graduate School,Tokushima,Japan
キーワード:
毛包再生
,
毛包幹細胞
,
毛乳頭細胞
,
bulge area
Keyword:
毛包再生
,
毛包幹細胞
,
毛乳頭細胞
,
bulge area
pp.157-161
発行日 2010年4月10日
Published Date 2010/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102592
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要約 毛包を壊す除毛処置にもかかわらず再び発毛するのはなぜか,毛包のどの部分が障害されたら永久脱毛になるのだろうか,試験官内毛包形成は可能か,などへの答えを毛包再生領域の研究成果をもとに述べた.毛包再生の主役は毛包幹細胞と毛乳頭細胞で,両者の相互作用によって毛包再生はなされる.培養毛乳頭細胞を集めて皮下に埋め込むと毛包の新生がみられるが,培養毛包幹細胞と毛乳頭細胞を使っての試験官内での毛包形成は成功していない.一方,マウスの背部の創傷内に毛包が新生することが見出され,「出生後に毛包の新生はない」との説がくつがえされた.胎児でしか観察されなかった毛包発生・形成の過程が,成熟動物の背部でみられるわけで,本システムを利用すると毛包再生研究が急速に進む可能性がある.
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