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文献紹介 男性型脱毛症における新治療の可能性
岡田 絵美子
1
1慶應義塾大学
pp.530
発行日 2013年6月1日
Published Date 2013/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412103703
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男性型脱毛(androgenetic alopecia:AGA)に悩む男性は多く,コーカシアンの男性は70歳になるまでに10人中8人がAGAを経験するといわれている.AGAは,毛周期が早くなることによる休止期毛の増加や毛包のミニチュア化が特徴である.この病態にテストステロン以外に関与する物質があるかどうかはAGAの治療を考えるうえで大変興味深い.
著者らは,まずAGAの男性5人の薄毛部位と健常部位を比較し,薄毛部位においてPGD2の合成酵素(prostaglandin D2 synthase:PTGDS)の発現が増加していることを示し,次いでPTGDSの酵素による生成物,つまり,PGD2の量も薄毛部位で増加していることを明らかにした.
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