Japanese
English
特集 Aging male―これからの展開
男性更年期障害の治療―骨粗鬆症
Treatment of osteoporosis in aging male
大東 貴志
1
,
丸茂 健
2
,
村井 勝
1
Takashi Ohigashi
1
,
Ken Marumo
2
,
Masaru Murai
1
1慶應義塾大学医学部泌尿器科
2東京歯科大学市川総合病院泌尿器科
キーワード:
男性骨粗鬆症
,
男性ホルモン
Keyword:
男性骨粗鬆症
,
男性ホルモン
pp.53-59
発行日 2007年1月20日
Published Date 2007/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413101067
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要旨 中年以降,男性においても骨粗鬆症とそれに伴う骨折の頻度の増加がみられる。男性ホルモンは,骨量の維持に重要な役割を果たしているのは明らかであるが,加齢に伴う男性ホルモンの緩やかな低下が男性骨粗鬆症に対してどの程度関与しているかは意見が定まっていない。男性ホルモンは,アンドロゲン受容体を介して骨の代謝にかかわるほかに,アロマターゼによりエストロゲンに変換され,エストロゲン受容体を介した作用により骨量の増加と維持を行っている。男性骨粗鬆症に対する治療法のうち最も有効性が報告されているものはビスホスホネートの投与である。ビスホスホネートは,前立腺癌に対するアンドロゲン抑制療法のような極端な低アンドロゲン状態でも一定の効果を示している。一方,アンドロゲン補充療法の男性骨粗鬆症に対する効果は未確定であり,今後のさらなる長期的検討が望まれる。
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