Japanese
English
症例報告
限局性皮膚クリプトコックス症の1例
A case of localised cutaneous cryptococcosis
安田 秀世
1
,
松原 邦彦
1
,
宮内 東光
1
,
横井 徹
2
Hideyo YASUDA
1
,
Kunihiko MATSUBARA
1
,
Harumitsu MIYAUCHI
1
,
Toru YOKOI
2
1倉敷中央病院皮膚科
2倉敷中央病院内科
1Department of Dermatology, Kurashiki Chuo Hospital
2Department of Internal Medicine, Kurashiki Chuo Hospital
キーワード:
皮膚クリプトコックス症
,
紅皮症
,
シクロスポリン
,
フルコナゾール
Keyword:
皮膚クリプトコックス症
,
紅皮症
,
シクロスポリン
,
フルコナゾール
pp.989-991
発行日 1999年11月1日
Published Date 1999/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412903045
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52歳,男性.糖尿病性腎症にて入院中,紅皮症を発症しシクロスポリン内服による治療を開始した.治療1年目頃より頭部,顔面,腰背部,臀部に自覚症状を伴わない丘疹から母指頭大結節を認めた.皮膚生検では真皮全層にかけて巨細胞を伴った肉芽腫性変化が散見され,周囲に明るい空隙を伴った大小の球形菌要素が多数みられた.サブロー培地で3日目で白色調のコロニーを形成し,墨汁法による直接検鏡では英膜を有する菌体が確認された.先行する内臓病変は確認されないため本症を限局性皮膚クリプトコックス症と診断した.日常生活上,鳩との接触はない.治療はフルコナゾールを経口投与し約4か月で皮疹はほぼ消退した.
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