Japanese
English
治療
結節性硬化症に伴う顔面血管線維腫の治療経験
Skin abrasion for angiofibromas in tuberous sclerosis
椙山 秀昭
1
,
百澤 明
1
,
内田 玲
1
,
島田 眞路
1
Hideaki SUGIYAMA
1
,
Akira MOMOSAWA
1
,
Rei UCHIDA
1
,
Shinji SHIMADA
1
1山梨医科大学皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Yamanashi Medical University
キーワード:
結節性硬化症
,
tuberous sclerosis
,
血管線維腫
,
皮膚剥削術
Keyword:
結節性硬化症
,
tuberous sclerosis
,
血管線維腫
,
皮膚剥削術
pp.963-965
発行日 1999年10月1日
Published Date 1999/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412903040
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20歳,女性.生下時より顔面に茶褐色腫瘤を認め,以後,成長に伴い増数,増大した.腫瘍は組織学的に血管線維腫と診断された.初診時より,年齢に比して明らかな精神発達遅滞を認め,さらに1歳7か月時にてんかん発作歴を有することから,知能発育障害,痙攣発作,顔面血管線維腫の3主徴を呈する結節性硬化症と診断した.この他,左側頭部にshagreen skin,左手第3指,4指爪郭にKoenen腫瘍,腰背部にwhite leaf shaped maculesを認めた.顔面血管線維腫について両親が整容性の改善を強く希望したため,全身麻酔下に広範囲に皮膚剥削術を施行し,整容的に良好な結果を得ることができた.本治療法は,腫瘍切除と異なり根治には至らないが,再発時においても反復した施行が可能であり,顔面という術後の整容性に重点が置かれる部位に好発する顔面血管線維腫の一治療法として有効であると思われた.
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