特集 鑑別に苦慮した皮膚病(2)
臨床例
尋常性ざ瘡様の皮膚症状を呈した結節性硬化症
村山 梓
1
,
福地 修
,
石氏 陽三
,
中川 秀己
1東京慈恵会医科大学附属柏病院 皮膚科
キーワード:
いぼ
,
顔面腫瘍
,
結核-皮膚
,
結節性硬化症
,
尋常性ざ瘡
,
鑑別診断
,
背部
,
皮膚疾患-顔面
,
皮膚腫瘍
,
汗管腫
,
血管線維腫
,
気体レーザー
,
レーザー療法
,
Birt-Hogg-Dube症候群
,
多発性丘疹状毛包上皮腫
Keyword:
Acne Vulgaris
,
Back
,
Diagnosis, Differential
,
Facial Dermatoses
,
Facial Neoplasms
,
Skin Neoplasms
,
Tuberculosis, Cutaneous
,
Warts
,
Tuberous Sclerosis
,
Angiofibroma
,
Syringoma
,
Lasers, Gas
,
Laser Therapy
,
Birt-Hogg-Dube Syndrome
pp.591-594
発行日 2016年6月1日
Published Date 2016/6/1
DOI https://doi.org/10.24733/J01268.2016271488
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<症例のポイント>結節性硬化症は古典的に知能低下、てんかん発作および顔面の血管線維腫が三主徴とされてきたが、必ずしも三主徴が揃う頻度は高くなく、最近では精神神経症状を伴わない軽症例が増加してきている。皮膚症状は本症の98.8%に認められ、とくに顔面の血管線維腫は、もっとも高頻度にみられる皮疹として診断的価値が高いとされている。自験例は精神神経症状を伴わず、顔面の血管線維腫とshagreen patchの皮疹のみの軽症であったため診断に苦慮した症例である。皮疹より結節性硬化症を疑った場合は積極的に皮膚生検を行い、正確な診断をすることが重要である。
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