Japanese
English
症例報告
汎発性強皮症に併発した深在性モルフェアの1例
A case of morphea profunda in a patient with systemic sclerosis
イイタニ マロト マリア
1
,
石黒 直子
1
,
川島 眞
1
Maria MAROTO IITANI
1
,
Naoko ISHIGURO
1
,
Makoto KAWASHIMA
1
1東京女子医科大学皮膚科学教室
1Department of Dermatology,Tokyo Women's Medical University
キーワード:
汎発性強皮症
,
深在性モルフェア
,
抗DNA抗体
Keyword:
汎発性強皮症
,
深在性モルフェア
,
抗DNA抗体
pp.1183-1185
発行日 2005年11月1日
Published Date 2005/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412100327
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
要約
43歳,女性.1991年よりRaynaud症状があった.1996年当院内科で前腕,腹部の皮膚生検を受け,硬化期の像がみられた.また,食道拡張,間質性肺炎があり,抗Topo-1抗体が16倍であったことより,汎発性強皮症としてニコチン酸トコフェロール1,200mg/日を内服中であった.2000年2月より左臀部外側に褐色斑が出現し,2002年にはその近傍に同様の皮疹が新生し陥凹してきた.初診時,左臀部に45×30mmの紅褐色局面と,75×25mmの皮下硬結を触れる紅褐色局面を認め,陥凹していた.同部の生検では真皮全層と脂肪組織に膠原線維の増生と血管周囲にリンパ球主体の細胞浸潤を認めた.MRIで同部位の皮下組織が萎縮し,筋組織が線維化していた.抗DNA抗体は12IU/mlと上昇していた.深在性モルフェアと診断し,プレドニゾロン20mg/日の内服を開始したところ,2週間後には色調は軽減し,4週間後には硬結を触れなくなった.抗DNA抗体は治療開始11週後に陰性化した.
Copyright © 2005, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.