Japanese
English
症例報告
II型リポ蛋白血症に出現した多発性結節型黄色腫の1例
A case of type II hyperlipoproteinemia with multiple tuberous xanthoma
近藤 雅子
1
,
西嶋 攝子
1
,
梶浦 孝之
2
Masako KONDO
1
,
Setsuko NISHIJIMA
1
,
Takayuki KAJIURA
2
1関西医科大学附属香里病院皮膚科
2関西医科大学附属香里病院内科
1Division of Dermatology, Kansai Medical University Kori Branch Hospital
2Division of Internal Medicine, Kansai Medical University Kori Branch Hospital
キーワード:
結節型黄色腫
,
虚血性心疾患
,
家族性高脂血症
Keyword:
結節型黄色腫
,
虚血性心疾患
,
家族性高脂血症
pp.534-536
発行日 1999年6月1日
Published Date 1999/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412902929
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55歳,男性.約20年前より自覚症状のない皮下結節が両膝蓋部に始まり両手足背や両肘頭部に多発し両アキレス腱肥厚も認めていた.約6年前より両眼瞼黄色腫も出現した.両親に高脂血症があり,血清脂質検査で総コレステロール,トリグリセライド,low density lipoprotein, verylow density lipoprotein,アポリポ蛋白B・Eが高値であった.心臓カテーテルで冠動脈狭窄を認めた.左手背結節の病理組織像で真皮中層に多数の泡沫細胞と膨化した膠原線維を認めた.これらの所見から本症例をIIb型家族性高脂血症に伴う結節型黄色腫と診断した.プロバスタチン,プロブコールの併用と食事療法,冠動脈バイパス術を施行した.経過は良好で,血清コレステロール,トリグリセライドは正常化したが,結節の消退傾向は認めていない.
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