Japanese
English
症例報告
塩酸フェニレフリン含有点眼剤による接触皮膚炎の10例
Ten cases of contact dermatitis due to phenylephrine hydrochloride
鈴木 理絵
1
,
松永 佳世子
1
,
鈴木 加余子
1
,
鶴田 京子
1
,
鷲見 康子
1
,
秋田 浩孝
1
,
上田 宏
1
Rie SUZUKI
1
,
Kayoko MATSUNAGA
1
,
Kayoko SUZUKI
1
,
Kyoko TSURUTA
1
,
Yasuko WASHIMI
1
,
Hirotaka AKITA
1
,
Hiroshi UEDA
1
1藤田保健衛生大学皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Fujita Health University School of Medicine
キーワード:
点眼剤
,
アレルギー性接触皮膚炎
,
塩酸フェニレフリン
Keyword:
点眼剤
,
アレルギー性接触皮膚炎
,
塩酸フェニレフリン
pp.504-506
発行日 1999年6月1日
Published Date 1999/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412902921
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1992年1月から1997年12月の間に当科で経験した塩酸フェニレフリン含有点眼剤によるアレルギー性接触皮膚炎の10例につき報告した.平均年齢は61.9歳と高く,7例に白内障の合併がみられた.10例全例がパッチテストにてネオシネジン®点眼液に陽性であったがミドリン®Pに陽性を示したのは2例のみであった.これは,塩酸フェニレフリン含有濃度が前者は5%,後者は0.5%と10倍の差があり,後者はパッチテスト至適濃度よりも低濃度であったため反応が惹起されなかったものと考えた.しかし,パッチテスト陰性であっても使用テスト陽性の例がみられるため,今後より鋭敏な検査方法を検討する必要がある.
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