Japanese
English
症例報告
ミノサイクリンが奏効した再発性多発性軟骨炎の1例
A case of relapsing polychondritis successfully treated with minocycline
大嶋 美紀子
1
,
早川 順
1
,
塩原 哲夫
1
Mikiko OSHINIA
1
,
Jun HAYAKAWA
1
,
Tetsuo SHIOHARA
1
1杏林大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Kyorin University School of Medicine
キーワード:
再発性多発性軟骨炎
,
ミノサイクリン
Keyword:
再発性多発性軟骨炎
,
ミノサイクリン
pp.718-720
発行日 1998年8月1日
Published Date 1998/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412902628
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47歳,女性.ミノサイクリンが奏効した再発性多発性軟骨炎の1例を報告した.初診の約1年半前より耳介の腫脹を繰り返し,ステロイド内服中に耳介の再燃とともに手指関節の腫脹が出現.初診時,両耳介のびまん性の発赤腫脹,両手指関節の腫脹,熱感を認めた.耳介の組織では軟骨の破壊と周囲の小円形細胞浸潤を認め,再発性多発性軟骨炎と診断した.治療はコルヒチンを開始するも著効は認められず,ミノサイクリン200mg/日を併用後,約2週間で耳介,手指関節の腫脹は消退しCRPも低下した.ミノサイクリンは,最近慢性関節リウマチの関節炎に対する有効性が報告されており,本症に対しても試みるべき薬剤と思われた.
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