Japanese
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臨床統計
旭川医科大学皮膚科最近10年間の円形脱毛症の統計的観察
Statistical study on alopecia areata at Department of Dermatology, Asahikawa Medical College during the past 10 years
橋本 喜夫
1
,
高橋 英俊
1
,
飯塚 一
1
Yoshio HASHIMOTO
1
,
Hidetoshi TAKAHASHI
1
,
Hajime IIZUKA
1
1旭川医科大学皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Asahikawa Medical College
キーワード:
円形脱毛症
,
統計的検討
,
Ikedaの分類
,
自己免疫異常説
Keyword:
円形脱毛症
,
統計的検討
,
Ikedaの分類
,
自己免疫異常説
pp.599-603
発行日 1998年7月1日
Published Date 1998/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412902598
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1987〜1996年の10年間に旭川医科大学皮膚科を初診した円形脱毛症患者292名を対象に統計的検討を行った.頻度は新来患者の約2%で,臨床型分類では通常型(単発型,多発型)が253例(86.6%),全頭型が12例(4.1%),汎発型が23例(7.9%),ophiasis型が4例(1.4%)であった.合併症,背景因子を重視したIkedaの臨床型分類ではcommon type 189例(64.7%),atopictype 57列(19,5%),prehypertensive type 29例(9.9%),combined type 17例(5.8%)であった.予後の把握に関してはIkedaの分類が有意義と思われた.甲状腺機能検査(T3, T4, TSH)は重症型の30例に施行し,6例(20%)に異常値が認められた.低頻度ながら甲状腺疾患,尋常性白斑,大動脈炎症候群,慢性関節リウマチ,重症筋無力症,潰瘍性大腸炎などの合併もみられ,病因としての自己免疫異常説を支持する結果となった.
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