Japanese
English
症例報告
頸部大動脈瘤にラッピング手術を施行した血管ベーチェット病の1例
A case of vasculo-Beheet disease treated by wrapping operation to carotid aneurysm
妹尾 明美
1
,
曽我部 長徳
2
,
大屋 崇
2
,
松浦 能子
3
,
荒田 次郎
3
Akemi SENO
1
,
Osanori SOGABE
2
,
Takashi OOYA
2
,
Yoshiko MATSUURA
3
,
Jiro ARATA
3
1三豊総合病院皮膚科
2三豊総合病院外科
3岡山大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Mitoyo General Hospital
2Department of Surgery, Mitoyo General Hospital
3Department of Dermatology, Okayama University Medical School
キーワード:
血管ベーチェット病
,
動脈瘤
,
ラッピング術
,
肺動脈梗塞
,
蔓状静脈叢
Keyword:
血管ベーチェット病
,
動脈瘤
,
ラッピング術
,
肺動脈梗塞
,
蔓状静脈叢
pp.241-243
発行日 1998年3月1日
Published Date 1998/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412902462
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
血管べーチェット病は全身の中型ないし大型の動静脈を侵す炎症性疾患であり,ベーチェット病患者の10%前後にみられる遅発性病変である.患者は29歳の女性で,平成5年ごろより典型的な口内潰瘍と肩,背部の膿疱性皮疹を生じ,コルヒチンでコントロールされていた.同6年3月ごろ右頸部に拍動性腫瘤を触れ,血管造影で頸部動脈瘤を確認した.炎症症状に対してステロイドを内服し,動脈瘤は人工心膜で包み込むラッピング手術を施行して良好な経過である.肺血流シンチでは右上肺動脈梗塞があり,皮膚の血管病変として右腋窩,手首,指基部に青色腫瘤,頬粘膜に血管腫を認め,腋窩のものを摘出したところ,血栓のある蔓状静脈叢の像であった.本疾患の動脈瘤へのラッピング手術は本邦1例目であり,ベーチェット病の多彩な血管病変に関して文献的に考察した.
Copyright © 1998, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.