Japanese
English
症例報告
進行性全身性硬化症に対するLipo-PGE1の使用経験—サーモグラフィーによる検討
Treatment of progressive systemic sclerosis with Lipo-PGE1 : Study by thermography
大塚 俊
1
,
梁取 明彦
2
,
山蔭 明生
2
,
山崎 隻次
2
,
藤沢 崇行
3
Shun OHTSUKA
1
,
Akihiko YANADORI
2
,
Akio YAMAKAGE
2
,
Soji YAMAZAKI
2
,
Takavuki FUJISAWA
3
1足利赤十字病院皮膚科
2獨協医科大学皮膚科学教室
3藤沢皮膚科医院
1Department of Dermatology, Ashikaga Red Cross Hospital
2Department of Dermatology, Doklcyo University School of Medicine
3Fujisawa Dermatology Clinic
キーワード:
進行性全身性硬化症
,
Lipo-PGE1
,
サーモグラフィー
Keyword:
進行性全身性硬化症
,
Lipo-PGE1
,
サーモグラフィー
pp.137-140
発行日 1998年2月1日
Published Date 1998/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412902436
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進行性全身性硬化症(以下PSS)21例に対しLipo-PGE1を投与し,サーモグラフィーを用い客観的に手指の温度変化を測定し,また臨床症状についても検討した.対象は28歳から75歳(平均52.5歳),全例女性,病型別ではlimitedtype(以下L型)7例,diffuse type(以下D型)14例であった.温度上昇は全体で76.2%(L型100%,D型64.3%)にみられた.平均上昇温度は病型別に差がなく約2.3℃であった.臨床症状は冷感と疼痛について検討し,冷感は全体で65%(L型85.7%,D型53.8%)が軽快,疼痛はD型のみに訴えがあり,そのうち45.5%が軽快した.臨床症状の軽快群のほうが不変群に比べより上昇温度が高い傾向がみられた.無効例5例はすべてPSSの最重症型であった.実際の軽快例を提示し,若干の考察を加えた.
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