Japanese
English
症例報告
腹部皮膚に原発した乳幼児線維肉腫の1例
A case of infantile fibrosarcoma arising in the abdominal skin
芦田 敦子
1
,
大久保 幸子
1
,
渡辺 朋美
1
,
土肥 庄二郎
1
,
斎田 俊明
1
Atsuko ASHIDA
1
,
Sachiko OKUBO
1
,
Tomomi WATANABE
1
,
Shojiro DOHI
1
,
Toshiaki SAIDA
1
1信州大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Shinshu University School of Medicine
キーワード:
乳幼児線維肉腫
,
infantile fibrosarcoma
Keyword:
乳幼児線維肉腫
,
infantile fibrosarcoma
pp.467-469
発行日 1997年5月1日
Published Date 1997/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412902227
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7か月,男児の腹部皮膚に原発した乳幼児線維肉腫(infantile fibrosarcoma)の1例を報告した.生後4か月より,下腹部に小豆大紅色丘疹が出現し,急速に隆起,増大した.近医初診(生後5か月)時,下腹部やや右側に14×8×5mmのドーム状に隆起する紅色結節が認められた.その1か月後,さらに増大し,単純切除術を施行した.病理組織像では真皮上層から皮下にかけて,小型紡錘形,類円形の腫瘍細胞が密に増殖し,一部束状配列を認めた.また,血管の増生とその周囲に多数のリンパ球浸潤を認めた.免疫組織学的検討では,vimentinのみ陽性.本症と診断し,局所の広範囲切除を施行した.10か月後の現在まで再発.転移はみられない.
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