Japanese
English
症例報告
視力障害を伴った弾力線維性仮性黄色腫の1例
A case of pseudoxanthoma elasticum associated with visual loss
野中 由紀子
1
,
清水 昭彦
1
,
古賀 哲也
1
,
利谷 昭治
1
,
近藤 寛之
2
Yukiko NONAKA
1
,
Akihiko SHIMIZU
1
,
Tetsuva KOGA
1
,
Shoji TOSHITANI
1
,
Hirovuki KONDO
2
1福岡大学医学部皮膚科学教室
2福岡大学医学部眼科学教室
1Department of Dermatology, School of Medicine, Fukuoka University
2Department of Ophthalmology, School of Medicine, Fukuoka University
キーワード:
弾力線維性仮性黄色腫
,
網膜色素線条
,
黄斑部病変
,
視力障害
Keyword:
弾力線維性仮性黄色腫
,
網膜色素線条
,
黄斑部病変
,
視力障害
pp.1098-1100
発行日 1996年12月1日
Published Date 1996/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412902047
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65歳,女性.20歳代後半より頸部の皮膚がザラザラし,腋窩,腹部の皮膚に大きく皺がよるのに気づいた.平成2年より右視力が低下し,平成6年8月より左視力も低下している.腋窩皮膚の病理組織検査で真皮に不規則に凝集する弾力線維物質が存在し,両眼底所見で典型的な網膜色素線条(allgioid streaks)と黄斑部変性を認めた.網膜色素線条に随伴した黄斑部変性に基づく視力障害をきたした弾力線維性仮性黄色腫(pseudoxan—thoma elasticum)と診断した.弾力線維性仮性黄色腫の患者を診察する機会の多い皮膚科医にとって網膜色素線条に伴う黄斑部病変に基づく視力障害が起こる前の比較的早期に,眼底病変発見のために眼科的診察を受けるように指導することが重要である.
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