Japanese
English
症例報告
疱疹性歯肉口内炎を契機に顕症化した尋常性天疱瘡
Manifestation of pemphigus vulgaris following herpetic gingivostomatitis
小川 朝恵
1
,
大塚 幹夫
1
,
岩月 啓氏
1
,
金子 史男
1
Tomoe NAGAYAMA-OGAWA
1
,
Mikio OHTSUKA
1
,
Keiji IWATSUKI
1
,
Fumio KANEKO
1
1福島県立医科大学皮膚科学講座
1Department of Dermatology, Fukushima Medical College
キーワード:
単純疱疹
,
尋常性天庖瘡
Keyword:
単純疱疹
,
尋常性天庖瘡
pp.777-779
発行日 1996年9月1日
Published Date 1996/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412901965
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41歳,女性.初診の2週間前より口唇および口腔に疼痛を伴うびらんが出現した.血清中の抗1型単純疱疹ウイルス抗体価の上昇と,局所の塗抹検鏡での巨細胞の確認およびウイルス培養が陽性であったことから疱疹性歯肉口内炎と診断した.Aciclovirによりやや軽快したが,疼痛を伴う口腔内びらんが増強し開口困難となり,続いて体幹に瘙痒感を伴う水疱とびらんが出現した.組織所見では基底細胞層直上の棘融解を認め,130kDの表皮細胞抗原と反応する自己抗体を示したことから尋常性天疱瘡と診断した.単純ヘルペス感染症を契機に尋常性天庖瘡が顕症化した点で興味深い.
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