カラーグラフ 目でみる耳鼻咽喉科
ヘルペス性歯肉口内炎
佐々木 治夫
pp.628-629
発行日 1977年9月20日
Published Date 1977/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492208541
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Herpes simplex virusの初感染によつておこるヘルペス性歯肉口内炎(Gingivostomatitis herpetica)は日常臨床上,時々遭遇する疾患である。発病1〜3日は38〜40℃位の高熱を発することが多く,2〜3病日頃になると口蓋,頬部粘膜,舌などにアフタ様変化あるいは舌では潰瘍性変化を生じ,病日を経るに従い歯肉が発赤腫脹し,他の部の口内炎も増強する。4〜5歳以下の幼小児に多く疼痛のため摂食できなく,不機嫌で,全身状態が侵される。
10〜14日位の経過で治癒することが多い。Herpes simplex virusの初感染の1〜9%が発症するという。
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