Japanese
English
症例報告
転移性カルチノイドに合併した尋常性天疱瘡の1例
A case of pemphigus vulgaris with metastatic carcinoid
白浜 茂穂
1
,
Nham Nguyen Xuan
1
,
八木 宏明
1
,
古川 福実
1
,
瀧川 雅浩
1
Shigeho SHIRAHAMA
1
,
Nguyen Xuan NHAM
1
,
Hiroaki YAGI
1
,
Fukumi FURUKAWA
1
,
Masahiro TAKIGAWA
1
1浜松医科大学皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Hamamatsu University School of Medicine
キーワード:
尋常性天疱瘡
,
カルチノイド
,
paraneoplastic pemphigus
Keyword:
尋常性天疱瘡
,
カルチノイド
,
paraneoplastic pemphigus
pp.1080-1082
発行日 1995年12月1日
Published Date 1995/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412901716
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49歳女性で,尋常性天疱瘡に転移性カルチノイドを合併した症例を経験した.24歳時,カルチノイド腫瘍の診断の下,胃亜全摘術を受けた.カルチノイドは進行の遅い悪性新生物の一つであるが,36歳時肝臓への転移を指摘され,以後抗癌剤の内服療法を受けていた.44歳時,口腔粘膜に糜爛が生じ精査の結果,尋常性天疱瘡と診断した.ステロイド剤の内服療法を受け経過観察中であった.49歳時,皮疹が徐々に拡大し,全身に糜爛面を生じるようになった.この頃,肝臓には多発性の転移巣が認められていた.ステロイド剤の増量あるいは血漿交換を行ったが敗血症を併発して永眠された.カルチノイドの進行と天疱瘡の皮疹の増悪が関係しているように思われた.
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