Japanese
English
症例報告
尋常性天疱瘡に合併した全身性強皮症の1例
Coexistence of pemphigus vulgaris and systemic scleroderma
水谷 陽子
1
,
長澤 智佳子
1
,
渋谷 佳直
1
,
清島 真理子
1
,
長縄 吉幸
2
Yoko MIZUTANI
1
,
Chikako NAGASAWA
1
,
Yoshinao SHIBUYA
1
,
Mariko SEISHIMA
1
,
Yoshiyuki NAGANAWA
2
1大垣市民病院皮膚科
2大垣市民病院歯科口腔外科
1Department of Dermatology, Ogaki Municipal Hospital, Ogaki, Japan
2Department of Dentistry Oral and Maxillofacial Surgery, Ogaki Municipal Hospital, Ogaki, Japan
キーワード:
尋常性天疱瘡
,
強皮症
,
合併
Keyword:
尋常性天疱瘡
,
強皮症
,
合併
pp.425-428
発行日 2007年5月1日
Published Date 2007/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412101671
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要約 73歳,女性.2000年12月より難治性の口腔内びらんが出現し,当院歯科口腔外科を受診した.血液検査では抗デスモグレイン(Dsg)1抗体24.1,抗Dsg3抗体129.41,抗核抗体(セントロメア型)320倍と上昇していた.病理組織像は基底層直上に裂隙を形成し,蛍光抗体直接法では粘膜上皮細胞間にIgGの沈着がみられた.尋常性天疱瘡と診断され,プレドニゾロン,DDSで現在も治療中である.2006年1月よりRaynaud症状,手指のしびれ,皮膚硬化,関節痛が出現したため,当科を紹介された.抗セントロメア抗体26.7と上昇し,前腕伸側皮膚の病理組織像は表皮の萎縮,真皮膠原線維の膨化,汗腺の上方への偏位を認め,尋常性天疱瘡に合併した全身性強皮症と診断した.両者の合併報告例は少なく,稀な1例と考えられた.
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