Japanese
English
症例報告
壊死性筋膜炎が疑われた化学熱傷の1例
A case of chemical burn simulating necrotizing fasciitis
村山 功子
1
,
吉池 高志
1
,
小池 美佳
1
,
中島 澄乃
1
,
辻 淳子
2
,
金子 雅文
2
,
金子 堅一郎
2
Noriko MURAYAMA
1
,
Takashi YOSHIIKE
1
,
Mika KOIKE
1
,
Sumino NAKAJIMA
1
,
Junko TSUJI
2
,
Masafumi KANEKO
2
,
Kenichirou KANEKO
2
1順天堂大学医学部附属順天堂浦安病院皮膚科
2順天堂大学医学部附属順天堂浦安病院小児科
1Department of Dermatology, Juntendo-urayasu Hospital
2Department of Pediatrics, Juntendo-urayasu Hospital
キーワード:
化学熱傷
,
塩化ベンザルコニウム
,
壊死性筋膜炎
Keyword:
化学熱傷
,
塩化ベンザルコニウム
,
壊死性筋膜炎
pp.137-140
発行日 1995年2月1日
Published Date 1995/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412901439
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
5歳,男児.左肘窩の発赤と水疱を伴う進行する壊死性局面を生じた.39℃台の発熱,左腋窩リンパ節腫脹などの全身症状を併発し,セフジニルなどの抗生剤投与に不応であったために緊急入院となった.壊死性筋膜炎の疑いにて各種臨床検査を施行したところ,壊死性筋膜炎よりむしろ何らかの外因による表層からの壊死と考えられた.その後,塩化ベンザルコニウム原液による化学熱傷と判明した.化学熱傷は原因物質が自明であることが多いが,本症例は,壊死性筋膜炎に酷似する臨床所見を呈したこと,原因物質の追究が困難であったという2点において興味ある症例と考え,その詳細を記載した.
Copyright © 1995, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.