Japanese
English
原著
血管芽細胞腫(中川)—自験例の報告と免疫およびレクチン組織化学
Angioblastoma: Report of a case and immunohistochemistry and lectin histochemistry
佐井 嘉之
1
,
鈴木 民夫
1
,
前多 松喜
2
,
荻山 幸子
3
Yoshiyuki SAI
1
,
Tamio SUZUKI
1
,
Matsuyoshi MAEDA
2
,
Sachiko OGIYAMA
3
1豊橋市民病院皮膚科
2豊橋市民病院検査科
3名古屋大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Toyohashi City Hospital
2Department of Pathology, Toyohashi City Hospital
3Department of Dermatology, Nagoya University School of Medicine
キーワード:
周皮細胞
,
内皮細胞
,
未分化間葉系細胞
,
1A4
,
UEA-Iレクチン
Keyword:
周皮細胞
,
内皮細胞
,
未分化間葉系細胞
,
1A4
,
UEA-Iレクチン
pp.753-757
発行日 1994年8月1日
Published Date 1994/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412901289
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19歳,女性.生下時より腹部左側に浸潤性の紅斑局面があった.1年前より同部に疼痛が出現した.定型的な臨床像およびHE染色所見から血管芽細胞腫(中川)と診断した.免疫およびレクチン組織化学の結果,血管芽細胞腫の発生に関して2つの仮説を想定した.1つは自験例は3種類の細胞,すなわち内皮細胞,周皮細胞および未分化問葉系細胞から構成されており,腫瘍性の増殖というには単クローン性がなく,本症は母斑,過誤腫として発生するという考え方,もう1つは,本症の起源を未分化間葉系細胞とするならば,それが分化すれば内皮細胞あるいは周皮細胞が形成されうるので,本症が未分化間葉系細胞が起源の腫瘍であるという考え方である.筆者らは前者の可能性が高いと考えた.
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