Japanese
English
原著
腎移植後に発症した皮膚悪性腫瘍
Five cases of skin cancer developed in renal allograft recipients
岐部 幸子
1
,
竹中 秀也
1
,
加藤 則人
1
,
奥田 良治
1
,
岸本 三郎
1
,
安野 洋一
1
,
安村 忠樹
2
,
岡 隆宏
2
Yukiko KIBE
1
,
Hideya TAKENAKA
1
,
Norito KATO
1
,
Ryoji OKUDA
1
,
Saburo KISHIMOTO
1
,
Hirokazu YASUNO
1
,
Tadaki YASUMURA
2
,
Takahiro OKA
2
1京都府立医科大学皮膚科学教室
2京都府立医科大学第2外科学教室
1Department of Dermatology, Kyoto Prefectural University of Medicine
2Second Department of Surgery, Kyoto Prefectural University of Medicine
キーワード:
腎移植
,
長期生着例
,
皮膚悪性腫瘍
Keyword:
腎移植
,
長期生着例
,
皮膚悪性腫瘍
pp.553-558
発行日 1994年6月1日
Published Date 1994/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412901241
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腎移植長期生着例に発症した皮膚悪性腫瘍5症例6病巣を報告する.京都府立医科大学第2外科においては1967年(昭和42年)から1993年(平成5年)にかけて380例の腎移植術が施行されており,このうち皮膚悪性腫瘍は5症例6病巣認められた.症例は男性4名,女性1名で,腎移植症例総数に対する発生率はそれぞれ男性1.4%(4/290),女性1.1%(1/90)であった.発症年齢は平均47.6歳で,皮膚悪性腫瘍の種類は,有棘細胞癌(SCC)2例3病巣,基底細胞癌(BCC)2例,血管肉腫1例であった.いずれも露光部に発症しており,移植から腫瘍発生までの期間は平均11.6年であった.全例が生体腎移植症例であり,術後に免疫抑制剤としてazathioprineおよびprednisoloneの投与が行われていた.腎移植後発症の皮膚悪性腫瘍について若干の文献を交えて考察した.
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