Japanese
English
綜説
腎移植後の悪性腫瘍
Malignancy after renal transplantation
奥見 雅由
1
Masayoshi Okumi
1
1大阪大学大学院医学系研究科器官制御外科学(泌尿器科)
キーワード:
腎移植
,
悪性腫瘍
,
免疫抑制
Keyword:
腎移植
,
悪性腫瘍
,
免疫抑制
pp.617-625
発行日 2011年8月20日
Published Date 2011/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413102455
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要旨 免疫抑制療法や術後管理の進歩により移植腎生着率は向上したが,腎移植後悪性腫瘍の発生頻度は増加してきている。腎移植後悪性腫瘍は,腎不全・免疫抑制・ウイルス感染などとの関連が多いという特徴を有する。発がん頻度が健常者と比較して高率であり,発生傾向が患者背景や環境の影響を受けることなども知られている。本邦での2009年臨床登録集計報告では,腎移植後患者死因として,感染症に次いで悪性腫瘍が第2位であった。長期成績のさらなる向上を目指すためには,その病態を理解してその診断と治療に臨む必要がある。移植前スクリーニングや移植後定期検診は必須であり,通常の抗悪性腫瘍治療に加え,免疫抑制薬の調節などが行われている。
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