Japanese
English
症例報告
骨髄性プロトポルフィリン症の1例
A case of erythropoietic protoporphyria
木村 京子
1
,
江副 和彦
1
,
車地 祐子
1
,
横関 博雄
1
,
西岡 清
1
Kyoko KIMURA
1
,
Kazuhiko EZOE
1
,
Yuko KURUMAJI
1
,
Hiroo YOKOZEKI
1
,
Kiyoshi NISHIOKA
1
1東京医科歯科大学皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Tokyo Medical and Dental University
キーワード:
骨髄性プロトポルフィリン症
,
400nm単色光
,
誘発試験
,
PAS陽性物質
,
補体
Keyword:
骨髄性プロトポルフィリン症
,
400nm単色光
,
誘発試験
,
PAS陽性物質
,
補体
pp.473-475
発行日 1994年5月1日
Published Date 1994/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412901223
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13歳男性の骨髄性プロトポルフィリン症の1例を報告した.兄に同症あり.血中,便中プロトポルフィリン値は高値で,光溶血試験陽性,赤血球蛍光も認められた.400nmの単色光を用いた光線テストでは浮腫性紅斑が誘発された.患者の非露光部の皮膚組織を対照として,誘発された紅斑,露光後に出現した発疹の病理学的検討を行った.PAS陽性物質の沈着の範囲,程度が非露光部対照皮膚,誘発紅斑部,露光後発疹部という順に強くなっており,PAS陽性物質の沈着が光線照射による組織障害の程度を反映していた.また誘発紅斑組織では乳頭層血管壁と一部基底層に沿ってC3の沈着が認められた.骨髄性プロトポルフィリン症の症状発現の機序に補体の関与が考えられた.
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