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特集 最近のトピックス Clinical Dermatology 1994
I 最近話題の疾患
夏期に増悪し四肢に好発する紅斑角皮症—先天性LDH-Mサブユニツト欠損症
Erythrokeratoderma with summer exacerbation affecting the extremities
田上 八朗
1
Hachiro TAGAMI
1
1東北大学医学部皮膚科教室
1Department of Dermatology, Tohoku University School of Medicine
キーワード:
乳酸脱水素酵素(LDH)M—サブユニット欠損症
,
遺伝子異常
,
紅斑角皮症
Keyword:
乳酸脱水素酵素(LDH)M—サブユニット欠損症
,
遺伝子異常
,
紅斑角皮症
pp.35-38
発行日 1994年4月15日
Published Date 1994/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412901190
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先天性乳酸脱水素酵素(LDH)M—サブユニット欠損症は,Kannoらにより本邦で患者がはじめて見いだされた疾患で,それにより欠損が起こるLDHのアイソエンザイムの5型が主体をなす臓器を中心とした臨床症状があらわれる.これら臓器にストレスが加わると,たとえば筋肉では激しい運動で傷害が起こり,ミオグロビン尿症を生じる.一方皮膚では,特徴的な,夏に増悪し辺縁に鱗屑を伴う,環状,地図状,蛇行状など種々の形態をとる紅斑角化性局面を,外傷を受けやすい四肢伸側に生じる.このような皮疹を見た場合,つねに本症を念頭においた生化学的検査が必要である.
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