Japanese
English
症例報告
一過性好酸球性血管性浮腫の1例
A Case of Episodic Angioedema Associated with Eosinophilia
西井 芳夫
1
,
川津 友子
1
Yoshio NISHII
1
,
Tomoko KAWATSU
1
1関西労災病院皮膚科
1Division of Dermatology, Kansai Rosai Hospital
キーワード:
一過性好酸球性血管性浮腫
,
eosinophil cationic protein
,
EG−2抗体
Keyword:
一過性好酸球性血管性浮腫
,
eosinophil cationic protein
,
EG−2抗体
pp.991-995
発行日 1993年10月1日
Published Date 1993/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412901028
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
23歳,女性.一過性に両下肢および手指に腫脹を生じ,著明な好酸球増多を示した好酸球性血管性浮腫の1例を報告した.検査所見では,白血球数16,000/mm3,好酸球62.3%,血清中のeosinophil cationic protein(ECP)が70.0μg/lと著明に上昇.骨髄像で好酸球の過形成を認めたが,各種臓器に異常を認めず,免疫学的検査,寄生虫検査においても異常は認められなかった.組織学的には,真皮の浮腫,血管周囲,膠原線維間にEG−2抗体陽性の好酸球浸潤を認め,病変部組織への活性化好酸球の浸潤が示唆された.本例では,副腎皮質ホルモン未使用のまま1カ月後に症状が消退しており,以後の再発は認められていない.Gleichらの報告例に比べるとやや非定型的であるが,軽症例と考え報告するとともに文献的考察を行った.
Copyright © 1993, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.