Japanese
English
原著
多発性爪甲下グロムス腫瘍を合併した神経線維腫症1型
Neurofibromatosis Type 1 with Multiple Glomus Tumours
澤田 俊一
1
,
本田 まりこ
1
,
新村 眞人
1
Shun'ichi SAWADA
1
,
Mariko HONDA
1
,
Michihito NIIMURA
1
1東京慈恵会医科大学皮膚科学教室
1Department of Dermatology, The Jikei University School of Medicine
キーワード:
神経線維腫症
,
NF1
,
グロムス腫瘍
Keyword:
神経線維腫症
,
NF1
,
グロムス腫瘍
pp.745-748
発行日 1993年8月1日
Published Date 1993/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412900971
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症例1,45歳,男.神経線維症1型(NF1と略す)に合併し,25歳頃より両手指の爪甲下に著明な圧痛を伴うグロムス腫瘍が多発した.症例2,33歳,女,28歳よりNF1の診断で当科にて加療しており,31歳頃より左第5指爪甲の変形と激しい圧痛によりグロムス腫瘍に気づいた.その他の両手指爪甲下にも軽度の圧痛を伴うグロムス腫瘍の多発を認めた.いずれの症例も遺伝歴はない.病理組織学的にはグロムス腫瘍は典型的であり,その周囲を取り囲むように神経線維腫が存在していた.多発性グロムス腫瘍とNF1との合併については,過去4例の報告がある.NF1の自験1,200症例では今回報告の2例という稀な合併であるが,両者の関係について若干の考察を加えて報告する.
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