Japanese
English
症例報告
神経線維腫症2に合併したmalignant schwannomaの1例
A case of neurofibromatosis 2 (NF 2) associated with malignant schwannoma
松尾 光馬
1
,
谷戸 克己
1
,
澤田 俊一
1
,
本田 まりこ
1
,
新村 眞人
1
,
青木 照明
2
Koma MATSUO
1
,
Katsumi TANITO
1
,
Shunichi SAWADA
1
,
Mariko HONDA
1
,
Michihito NIIMURA
1
,
Teruaki AOKI
2
1東京慈恵会医科大学皮膚科学講座
2東京慈恵会医科大学外科学第2講座
1Department of Dermatology, The Jikei University School of Medicine
2Department of Second Surgery, The Jikei University School of Medicine
キーワード:
神経線維腫症2(NF 2)
,
malignat schwannoma
,
malignant peripheral nerve sheath tumor(MPNST)
,
後腹膜腔腫瘍
Keyword:
神経線維腫症2(NF 2)
,
malignat schwannoma
,
malignant peripheral nerve sheath tumor(MPNST)
,
後腹膜腔腫瘍
pp.1055-1058
発行日 2001年12月1日
Published Date 2001/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412903767
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21歳,女性.患者の父親は皮膚神経線維腫の切除歴があること,カフェオレ斑が認められたとのことよりRecklinghausen病と診断されていたが,第8脳神経より生じた腫瘍で死亡しているため神経線維腫症2であったと推察された.患者皮膚には神経鞘腫が,頭部MRIでは両側聴神経腫瘍がみられた.さらに初診の約半年前から臍右下方に手拳大の圧痛を伴う弾性硬の腫瘤を触知するようになった.腫瘍の割面は全体的に黄色調であり,中心部は壊死に陥り嚢腫状を呈していた.HE染色像では,クロマチンに富んだ紡錘形の核を有する腫瘍細胞が密に増殖し,ところどころに束状配列を呈していた.また核の大小不同がみられ,S−100蛋白染色は陽性であった.以上のことより摘出腫瘤をmalignant schwannomaと診断した.
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