Japanese
English
臨床統計
水疱性類天疱瘡の統計的考察—横浜市立大学皮膚科13年間の観察
Statistical Observation of Bullous Pemphigoid
金井塚 生世
1
,
杉田 泰之
1
,
長谷 哲男
1
,
中嶋 弘
1
Ikuyo KANAIZUKA
1
,
Yasuyuki SUGITA
1
,
Tetsuo NAGATANI
1
,
Hiroshi NAKAJIMA
1
1横浜市立大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Yokohama City University, School of Medicine
キーワード:
水疱性類天疱瘡
,
統計
,
好酸球増多
,
悪性腫瘍
,
DDS
Keyword:
水疱性類天疱瘡
,
統計
,
好酸球増多
,
悪性腫瘍
,
DDS
pp.145-148
発行日 1993年2月1日
Published Date 1993/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412900814
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
昭和53年1月より平成3年6月までの13年間における当科の水疱性類天疱瘡(bullous pemphigoid:BP)患者は男17例,女26例の計43例で,平均発症年齢は男72歳,女68.5歳,全体では71.5歳であった.初診時検査所見では白血球増多が43例中13例に,好酸球増多が25例に認められ,難治例ほど好酸球増多の傾向にあった.血清IgE高値は23例中19例に認められた.血清総蛋白量は43例中17例が低下し,血清albumin値は43例中23例が低下しており,難治例ほどalbumin値の低下傾向が認められた.蛍光抗体法の陽性率は直接法で80.6%,間接法では50%であった.また,51.2%のBP患者が合併症を有しており,悪性腫瘍の合併率は11.6%であった.治療は副腎皮質ステロイド単独内服が69.8%と最も多かった.他施設に比し当科では免疫抑制剤の併用よりも副腎皮質ステロイドにDDS(4,4'-diaminodiphenyl sulphone)を併用した例やDDS単独内服などDDSを用いた例が多かった.
Copyright © 1993, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.