Japanese
English
症例報告
慢性関節リウマチに合併した下腿多発性潰瘍
Multiple Ulcers On Lower Legs in a Patient with Rheumatoid Arthritis
山本 俊幸
1,2
Toshiyuki YAMAMOTO
1,2
1桐生厚生総合病院皮膚科
2東京都立墨東病院皮膚科
1Division of Dermatology, Kiryu Kosei General Hospital
キーワード:
慢性関節リウマチ
,
rheumatoid vasculitis
,
下腿潰瘍
,
肉芽腫様変化
Keyword:
慢性関節リウマチ
,
rheumatoid vasculitis
,
下腿潰瘍
,
肉芽腫様変化
pp.543-547
発行日 1992年6月1日
Published Date 1992/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412900655
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53歳,女性.9年前に発病した慢性関節リウマチ(RA)の経過中に両下腿に多発性皮膚潰瘍,網状皮斑が出現した.組織学的には真皮内に出血巣と核破壊を伴う好中球の著明な浸潤を認め,真皮・皮下組織境界部付近の血管には,肥厚した壁にリンパ球の浸潤を伴った血管炎と内腔の閉塞性変化,さらには血栓の器質化も認められた.また,病変の一部に肉芽腫様を呈する部分も認められた.潰瘍の治療に対し,prosta—glandin Eの点滴静注を計28日間施行,総計1120μgを投与し良好な成績を得た.RAにみられる血管炎およびRAに合併する皮膚症状につき若干の文献的考察を加え報告した.
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