Japanese
English
症例報告
家族性良性慢性天疱瘡の母子例
Mother and her son of benign familial chronic pemphigus (Hailey-Hailey disease)
伏見 操
1
,
小粥 雅明
1
,
五十嵐 晴巳
2
Misao FUSHIMI
1
,
Masaaki OGAI
1
,
Harumi IGARASHI
2
1富士宮市立病院皮膚科
2静岡厚生病院皮膚科
1Division of Dermatology, Fujinomiya City General Hospital
2Division of Dermatology, Shizuoka Kousei Hospital
キーワード:
家族性良性慢性天疱瘡
,
Hailey-Hailey disease
Keyword:
家族性良性慢性天疱瘡
,
Hailey-Hailey disease
pp.615-617
発行日 1996年7月1日
Published Date 1996/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412901923
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症例1:61歳,女性.約30年前より腋窩や肘窩などの間擦部位に紅斑や水疱が出現し,水疱は破れて糜爛となった.近医で天疱瘡と診断され,副腎皮質ホルモン剤の大量点滴を行い皮疹は改善したが,その後も夏季増悪と冬季軽快を繰り返した.症例2:32歳,男性(症例1の長男).約6年前より夏季に陰股部に紅斑や糜爛が出現し,皮疹は他の間擦部位にも拡大した.病理組織標本では両者とも表皮細胞の棘融解による表皮内裂隙形成を認めた.臨床および病理組織より家族性良性慢性天疱瘡と診断し,副腎皮質ホルモン剤外用と抗生剤の内服で治療した.症例1は体部白癬や単純疱疹の合併により皮疹の一時的増悪を認めたがコントロール可能であり,症例2は略治した.
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