Japanese
English
症例報告
エテンザミドによる薬疹の2例
Two Cases of Drug Eruption due to Ethenzamido
斎藤 すみ
1
,
平井 義雄
1
,
宮本 秀明
2
,
池澤 善郎
3
Sumi SAITO
1
,
Yoshio HIRAI
1
,
Hideaki MIYAMOTO
2
,
Zenro IKEZAWA
3
1横浜赤十字病院皮膚科
2平塚共済病院皮膚科
3横浜市立大学医学部皮膚科学教室
1Division of Dermatology, Yokohama Red Cross Hospital
2Division of Dermatology, Hiratsuka Mutual Aid Hospital
3Department of Dermatology, Yokohama City University School of Medicine
キーワード:
エテンザミド
,
固定薬疹
,
MCOS/TEN
,
免疫組織学的検討
,
GVHR
Keyword:
エテンザミド
,
固定薬疹
,
MCOS/TEN
,
免疫組織学的検討
,
GVHR
pp.973-977
発行日 1991年11月1日
Published Date 1991/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412900485
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解熱鎮痛剤エテンザミドによる5歳男児の固定薬疹と22歳男のMCOS(皮膚粘膜眼症候群)ないしTEN(中毒性表皮壊死症)型と思われる症例を経験した.症例1は典型的な固定薬疹であった.症例2は臨床症状より多発性の水疱形成を伴った大型固定薬疹ともみなせるものであるが,免疫組織学的検討を加えたところ,急性期の皮疹ではOKT 6陽性ランゲルハンス細胞(LAC)の著減および,HLA-DR陽性やICAM−1陽性の表皮角化細胞が見られた,これに対して慢性期の皮疹ではこれらの所見は消失していた.以上の所見は急性皮膚GVHR(graft versus host reaction)のそれに一致しており,固定薬疹よりもむしろMCOS/TEN型に近い薬疹と考えられた.
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