Japanese
English
症例報告
降圧剤による薬疹—パルス培養法によるリンパ球刺激試験で陽性を示した1例
Drug Eruption due to Hypotensors: A Case of Positive LST with Pulsed Cells
相原 道子
1
,
堀内 義仁
1
,
家本 亥二郎
1
,
小松 平
1
,
池澤 善郎
1
,
中嶋 弘
1
Michiko AIHARA
1
,
Yoshihito HORIUCHI
1
,
Gaiiiro IEMOTO
1
,
Hitoshi KOMATSU
1
,
Zenro IKEZAWA
1
,
Hiroshi NAKAJIMA
1
1横浜市立大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Yokohama City University School of Medicine
キーワード:
カプトプリル
,
アルドメット
,
パルス培養法
,
薬疹
,
リンパ球刺激試験
Keyword:
カプトプリル
,
アルドメット
,
パルス培養法
,
薬疹
,
リンパ球刺激試験
pp.969-972
発行日 1991年11月1日
Published Date 1991/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412900484
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カプトリルとアルドメットによる薬疹例を経験し,この患者について末梢単核細胞を用いたパルス培養法によるリンパ球刺激試験(LST)を行った.症例は全身の軽度の落屑を伴う紅斑で,カプトリルの貼布試験陽性,カプトリルとアルドメットの内服試験陽性であった.またカプトリル同様SH基を持つシオゾールとチオラの皮内試験で陽性であり,カプトリル,シオゾール,チオラ間の交叉反応と考えられた.この患者の末梢血単核細胞をresponderとstimulatorに分け,stimulatorを抗原と1晩培養した後マイトマイシンCで処理し,responderとともに培養した.抗原にはカプトリル,アルドメット,シオゾールを用い,それぞれSI(stimulation index)が4.0,3.2,2,8と強い増殖反応を得た.この方法は従来のLSTのように薬剤を直接respond—erの培養液に添加することがないため薬剤がresponderに及ぼす毒性を最小限に抑えられる.今後薬疹のin vitro検査法として本法は試みる価値があるものと思われた.
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