Japanese
English
症例報告
マレイン酸エナラプリル(レニベース®)による薬疹
A Case of Drug Eruption Due to Enalapril Maleate
斎藤 すみ
1
,
長谷 哲男
1
,
池澤 善郎
1
Sumi SAITO
1
,
Tetsuo NAGATANI
1
,
Zenro IKEZAWA
1
1横浜市立大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Yokohama City University School of Medicine
キーワード:
マレイン酸エナラプリル
,
紅斑丘疹型薬疹
,
angioimmunoblastic lymphadenopathy with dysproteinemia(AILD)
Keyword:
マレイン酸エナラプリル
,
紅斑丘疹型薬疹
,
angioimmunoblastic lymphadenopathy with dysproteinemia(AILD)
pp.159-163
発行日 1989年2月1日
Published Date 1989/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412204048
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69歳の男性.全身の多形滲出性紅斑様皮疹,発熱にて発症のAILD. VP療法2クールにて寛解導入し,プレドニン20mgにて維持していた.47歳より高血圧があり,当院内科よりマレイン酸エナラプリル投与を開始されたところ,投与開始12日目より下腹部に軽度瘙痒を伴う紅斑が出現した.パッチテストはエナラプリルおよび同様のアンギオテンシン変換酵素阻害剤であるカプトプリルとも陰性,内服テストは1日1.25mgより開始し,7日目で総量13.75mgの時点で下腹部に同様の皮疹が出現した.ただし,カプトプリルの内服では皮疹は出現しなかった.自験例を,基礎疾患にAILDを伴ったマレイン酸エナラプリルによる薬疹と診断し,若干の考察を加えて報告する.
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